――かつて、神々は争った。 ある神は覇を唱え、『万物の造物主』を僭称した。 ある神は戦に破れ、『悪魔』と貶められ、『魔王』と恐れられた。 そしてまた、ある神々は。 安息を求め、眷属とともに『黄金の国』を捜し求め……東へと流れた。 その行方は、杳として知れない。 ――時を経て、現代。 『八百万の神々の国』と呼ばれる国が、東の果てにあった。